現代社会は、「早く、便利に」ということを中心に発展してきました。さらに近年その傾向はますます加速度を増しているように思います。 しかしその一方でゆっくりとものを考えたり、人と語らったりする時間は失われていきました。 やがてこころの中のことは見過ごされるようになり、こころの外の現実生活ばかりに重点が置かれていきます。 実はこのことが、こころに関連する様々な問題を引き起こす原因となっています。
私は、自分の事をゆっくりと考えたり、語らったりすることで、自分自身を見つめ、理解を深めていくということが、こうした問題の解決の糸口になるのではないかと考えています。
そして日常生活の中にゆっくりと語らえる時間や空間を持つことをイメージして「森の心理相談室」を作りました。
臨床心理士 坂下優二